処方箋
遠近両用コンタクトレンズを問わずコンタクトレンズ全般、購入の際には「処方箋がなくてはならない」と思っている方がまだまだ沢山います。ここでは処方箋に関して簡単に説明をしていきます。
コンタクトレンズと言う商品の位置づけ
コンタクトレンズは視力を矯正するための高度管理医療機器に該当します。
高度管理医療機器とは副作用や機器の機能に障害が生じた場合に生命や健康に重大な影響を与えるおそれがあるため、適正な管理が必要な医療機器ということになっています。要は使い方を間違えれば目に重篤な障害が出ることもあると言うことが言いたい訳ですね。
薬機法とは
薬機法は、「医薬品、医療機器等の品質、 有効性及び安全性の確保等に関する法律」の通称のことで、平成26年11月25日の改正前までは薬事法と呼ばれていました。
従来の薬事法は医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器(以下、医薬品等)の品質・有効性・安全性の確保等を目的とする法律でしたから、内容的には大きな違いはありませんが、医療機器に関する事項がクローズアップされたようです。
いずれにしても遠近両用コンタクトレンズを含むすべてのコンタクトレンズもこの薬機法によって管理されています。
コンタクトレンズの処方箋とは
処方箋と言うとまず思い浮かぶのはお薬の処方箋ですね。お医者さんはお薬の処方箋を患者さんに対して発行しなければならないと決められています。
しかしコンタクトレンズと言うものに対しては本来処方箋と言うものが存在はしていません。あるのはコンタクトレンズのデータを記載したメモ書き:指示書です。この指示書のことを馴染み深いということから処方箋と言う名称で呼んでいるのです。
上記に紹介した薬機法ではコンタクトレンズを購入する際には処方箋の提示は義務付けられてはいません。つまり処方箋がなくても正しいデータさえ把握していればコンタクトレンズは購入できるということなのです。
ただメーカーの自主基準、レンズの位置づけによってメーカーとの約束事として処方箋の提示を前提として販売をしなくてはならないレンズがあります。例えばクーパービジョンのレンズ(全商品)、シードの「ワンデーピュアイードフ」、アルコンの「デイリーズトータルワンマルチフォーカル」がそれに該当します。
従って通販で上記のレンズの購入する場合には、予め処方箋のご提示が必要となります。
遠近両用コンタクトレンズの場合
このことは遠近両用コンタクトレンズの場合も同様です。処方箋がなくても購入は可能です。
ただ遠近両用コンタクトレンズと言うのは通常タイプのコンタクトレンズとは異なり、特殊なタイプのコンタクトレンズです。それは1枚のレンズに遠くを見る部分と近くを見る部分があるということです。データとしては通常レンズのデータとは別に加入度数(ADD)と言うデータがあります。簡単に言うとその分、見え方などデリケートな部分が多い訳です。ですから遠近両用コンタクトレンズが全くの未経験と言う方は、やはり一度は眼科さんで検査を受診し、テスト用のレンズで試してみてから購入することをお薦めいたします。